スタジオの怪物が家にやってくる

1980年代を代表するJBLの大型4ウェイ・スタジオモニター。38cmウーファーを核に、圧倒的な空気感とスケール感を生み出し、音楽を“音”としてではなく“出来事”として再現する名機です。
現代スピーカーの精密描写とは少し趣が異なり、演奏の熱量や場の気配を豊かに描き出す表現に魅力があり、ライブ録音との相性に優れています。録音現場のエネルギーを家庭空間へ持ち込む、JBLモニター思想の象徴的存在です。そのあたりを実際のユーザーでもある5555店1Fスタッフの工藤に聞いてみましょう。
「スタジオの怪物が家にやってきた」5555店1Fスタッフ・工藤の場合
現在、トレードセンター3階に展示中のJBL 4344。
実際に自宅で愛用している5555店1Fスタッフ・工藤に、その魅力を聞いてみました。
「お客さま宅で聴いた音」が始まりでした
── 工藤さんご自身も4344を使っていますよね。
はい。使っています。いわゆる“4344のマークI”です。購入してから1年半ほどですね。
── なぜ4344だったのでしょう?
最初のきっかけは、お客さま宅で聴いたJBLでした。たしか4350系だったと思うのですが、お客さま宅で聴いた音が忘れられなくて。
マドンナの「Papa Don’t Preach」がかかっていて、低音のキレと、高域の抜けの良さ、それでいて太さもある。コンプレッションドライバーならではの“通る音”に惹かれて、「JBLってこういう音なんだ」と強く印象に残りました。
そこからですね。

6畳の部屋で、本当に鳴るのか
── 購入時、不安はありましたか?
一番心配だったのは、6畳の部屋で38cmウーファーを制御できるのか、ということでした。使っていたアンプとの相性も含めてですね。
ただ、実際に届いて最初に驚いたのは、むしろ「低音が出ない」ことでした。
最初にかけたのがアート・ペッパーだったんですが、サックスだけがギンギンに鳴って、ほとんどホーンしか聴こえないような感じで(笑)。
「ウーファー、鳴ってない?」というところから始まりました。
それでも、可能性を感じた
── 使い始めて良かったことは?
やっぱり、生々しさですね。
以前使っていた4311も本当に良いスピーカーでした。でも4344には、それ以上の“可能性”を感じました。
特にビッグバンド。編成が大きいホーンセクションの厚みや迫力は、やっぱりこういうスピーカーじゃないと出せないんじゃないかと思います。
JBLと暮らす楽しさ
── JBLを使う喜びとは?
音楽の熱量ですね。
色々なスピーカーを使ってきましたけど、音楽の勢いとか、生きている感じみたいなものは、JBLが一番伝わってくる気がします。
あと、これは単純なんですが……家に帰って、あのブルーバッフルがあると嬉しいんですよ(笑)。
最近は間接照明も少し工夫していて、部屋に入った時の景色が全然違う。
“音を聴く”だけじゃなくて、生活そのものに影響してくる感じがあります。

迷っている人へ
── 4344を買おうか迷っている人に伝えたいことは?
理由にもよると思いますが、「部屋が狭い」「アンプが不安」という理由なら、まずは入れてみてもいいと思います。
もちろん簡単ではないです。でも、ちゃんと鳴らし込んでいけば、どうにかなっていく。
大事なのは、付き合っていく根気があるかどうか。
希望を持って取り組んで欲しいですね。きっと答えてくれるスピーカーです。
JBL 4344
発売当時価格(1980年代前半) 約¥1,380,000(ペア/国内)
販売価格 ¥550,000 (税込 ペア)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 方式 | 4ウェイ・4スピーカー・バスレフ型 |
| 使用ユニット | 38cmウーファー + 25cmミッドバス + コンプレッションドライバー + 超高域 |
| ウーファー | 38cmコーン型 2235H |
| ミッドバス | 25cmコーン型 2122H |
| ミッドハイ | コンプレッションドライバー 2425J |
| ホーン | バイラジアルホーン 2344A |
| ツイーター | ホーン型 2405H |
| クロスオーバー周波数 | 290Hz / 1.3kHz / 10kHz |
| 出力音圧レベル | 約93dB/W/m |
| 公称インピーダンス | 8Ω |
| 再生周波数帯域 | 35Hz〜20kHz(±3dB) |
| 許容入力 | 100W(連続ピンクノイズ) |
| 推奨アンプ出力 | 100W以上推奨 |
| 外形寸法 | 幅635 × 高さ1051 × 奥行435mm |
| 重量 | 約97kg(1本) |
| エンクロージャー | バスレフ方式 |
| 発売時期 | 1982年頃 |
| 当時価格 | 約¥1,380,000(ペア/国内) |
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